「エイジングケア※にはレチノールがいい」と聞いて使っていたけれど、妊娠がわかって「これって続けても大丈夫?」と不安になっていませんか?
あるいは、妊娠中の肌荒れ対策としてレチノール製品に興味を持った方もいるかもしれません。
結論から言うと、妊娠中のレチノール使用は基本的に控えることが推奨されています。
この記事では、なぜ妊娠中にレチノールを避けるべきなのか、授乳中はどうなのか、そしてレチノールの代わりに使える「ママに優しい美容成分」について詳しく解説します。
そもそもレチノールとは?どんな効果がある成分?

レチノールは、ビタミンAの一種です。近年、美容業界で非常に注目されており、多くのスキンケア製品に配合されています。
レチノールの基本的な働き
レチノールには、お肌のターンオーバー(生まれ変わり)をサポートする働きがあります。古い角質が剥がれ落ち、新しい肌が生まれるサイクルを整えることで、さまざまな肌悩みにアプローチします。
シワ・毛穴・ニキビへの効果
具体的には、以下のような効果が期待されています。
- シワ・ハリ不足: コラーゲンやヒアルロン酸の生成をサポートし、肌にハリを与える。
- 毛穴: 皮脂の分泌を整え、毛穴の詰まりや開きを目立ちにくくする。
- ニキビ・肌荒れ: ターンオーバーを促すことで、ニキビ跡やごわつきをケアする。
なぜ「エイジングケア成分の代表格」と言われるのか
年齢とともに肌のターンオーバーは遅くなり、コラーゲンも減少します。レチノールは、この「年齢による肌機能の低下」に直接的に働きかけることができる数少ない成分であるため、エイジングケアの代表格として不動の地位を築いています。
妊娠中にレチノールは使ってもいいの?

ここが一番気になるポイントかと思います。一般的に、**妊娠中のレチノール使用は「避けたほうが無難」**というのが多くの専門家の見解です。
妊娠中に注意が必要とされる理由
その最大の理由は、お腹の赤ちゃんへの影響です。ビタミンAは胎児の成長に不可欠な栄養素ですが、過剰摂取すると、胎児に奇形などの悪影響(催奇形性)を及ぼす可能性があることがわかっています。
ビタミンAとの関係
特に注意が必要なのは、食事やサプリメントによる「経口摂取(飲むこと)」です。
化粧品として肌に塗る場合、体内への吸収量は微量であるため、医学的に「絶対にダメ」と言い切れるデータは少ないのが現状です。しかし、妊娠中はホルモンバランスの変化で肌が敏感になっており、万が一のリスクを避けるために、予防的に「使用不可」または「推奨しない」としているメーカーがほとんどです。
医師・専門機関の一般的な見解
皮膚科医や産婦人科医の多くも、**「妊娠中はあえてレチノールを使う必要はない」**とアドバイスします。リスクがゼロと言い切れない以上、妊娠期間中は一旦お休みするのが安心です。
授乳中はどうなの?妊娠中との違い

無事に出産を終え、授乳期間に入った場合はどうでしょうか。
授乳中に気をつけたいポイント
授乳中の場合、妊娠中ほどの厳格な制限はありません。塗り薬や化粧品が母乳を通じて赤ちゃんに影響を与える可能性は極めて低いと考えられています。
しかし、以下の点には注意が必要です。
- 赤ちゃんへの付着: スキンケア直後の顔で赤ちゃんに触れたり、赤ちゃんが舐めてしまったりするリスク。
- 肌の敏感さ: 産後の寝不足や疲れで、ママの肌のバリア機能が低下しており、以前使えていたレチノールで「A反応(赤み・皮剥け)」が強く出る可能性がある。
妊娠中より制限は緩い?
妊娠中に比べれば制限は緩くなりますが、高濃度のものや、医療機関で処方されるトレチノインなどは引き続き避けたほうが良いでしょう。
不安な場合の判断基準
「使ってもいいのかな?」と迷ったら、以下の基準で判断しましょう。
- 製品の注意書きを確認する: 「授乳中は避けてください」とある場合は従う。
- 医師に相談する: 産後健診や皮膚科で相談する。
妊娠・授乳中に避けたほうがいいレチノール製品の特徴

もし手元にレチノール製品がある場合、以下の特徴に当てはまるものは特に使用を控えましょう。
高濃度レチノール
「上級者向け」「高濃度配合」と謳われている美容液やクリームは、刺激が強く、経皮吸収される量も増える可能性があります。
医薬部外品・海外製品の注意点
- 海外製品: 日本の基準よりも高濃度で配合されている場合が多く、成分表示も英語で分かりにくいため注意が必要です。
- 処方薬(トレチノインなど): 美容皮膚科などで処方される医薬品のビタミンA類は作用が強力です。妊娠中・授乳中は原則禁止されています。
成分表示でチェックしたいキーワード
パッケージ裏面の成分表を見て、以下の言葉がないか確認しましょう。
- レチノール
- パルミチン酸レチノール
- 酢酸レチノール
- レチノイン酸(トレチノイン)
妊娠中・授乳中でも使いやすい代替成分とは?

レチノールをお休みしている間も、エイジングケアや肌荒れ対策は続けたいですよね。そこで、妊娠・授乳期におすすめの「代替成分」をご紹介します。
バクチオール
今、最も注目されているのが**「次世代レチノール」**と呼ばれる植物由来成分、バクチオールです。 レチノールと同等のハリ・ツヤ効果が期待できるのに、刺激が少なく、紫外線による影響も受けにくいため、朝も夜も使えます。もちろん妊娠中も使用可能です。
ナイアシンアミド
美白※とシワ改善の効果が認められている成分です。刺激が非常に穏やかで、敏感になりがちな妊娠中の肌にも使いやすいのが特徴です。 <small>※メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ</small>
ビタミンC誘導体
毛穴やくすみが気になるならビタミンC誘導体がおすすめ。皮脂バランスを整える働きもあるため、ホルモンバランスの乱れによるニキビ対策にも役立ちます。
セラミド
「攻め」よりも「守り」を重視したい時期にはセラミド。肌のバリア機能を高め、乾燥や外部刺激から肌を守ってくれます。
産後・卒乳後にはレチノールも選択肢に戻る
これらは素晴らしい成分ですが、「やっぱりレチノールのあの手応えが好き」という方もいるはず。
今はこれらの優しい成分で肌の土台を守り、体が落ち着いてからレチノールケアを再開するという計画を立てるのが一番賢いスキンケア方法です。
産後・卒乳後にレチノールを再開するなら

授乳が終わり、体調も安定してきたら、いよいよレチノール解禁です!しかし、いきなり以前と同じものを使うのはNGです。
いつから使える?
卒乳後であれば基本的にいつでもOKですが、寝不足が続いて肌が荒れている時は避けましょう。肌の調子が良いタイミングで再開します。
最初に選ぶべきレチノールの特徴
ブランクがある肌は、レチノールに対して敏感になっています。 最初は**「低濃度」のものや、保湿成分がたっぷり入った「マイルドな処方」**のものから選び直しましょう。
刺激を抑える使い方
- 週に2〜3回、夜のみから始める
- 化粧水や乳液の後に使い、直接肌への刺激を和らげる
- しっかりと保湿をする
妊娠中・授乳中のスキンケアで一番大切な考え方
最後に、プレママ・ママさんにお伝えしたい大切なことがあります。
完璧を求めすぎない
妊娠・出産は体に大きな負担がかかる一大イベントです。肌トラブルが起きるのは、赤ちゃんを育てるために体が頑張っている証拠でもあります。「肌が荒れてしまった…」と落ち込みすぎず、今はそういう時期だと割り切りましょう。
「今は守るケア」「後で攻めるケア」
スキンケアは一生続きます。今は安全性と保湿を重視した「守りのケア」に徹し、育児が落ち着いてからレチノールなどの「攻めのケア」を楽しむ。そんなメリハリも、長く美容を楽しむ秘訣です。
不安なときはどう判断するか
少しでも不安を感じたら、使用を中止するか医師に相談してください。ママの心の安定が、赤ちゃんにとっても一番の栄養です。
まとめ
- 妊娠中: レチノール製品の使用は基本的に控える(特に高濃度や内服はNG)。
- 授乳中: 比較的緩やかだが、赤ちゃんの誤飲や肌接触に注意し、高濃度は避ける。
- 代替成分: バクチオール、ナイアシンアミド、セラミドなどで優しくケアする。
- 再開時期: 卒乳後、肌の調子が良い時に「低濃度」から少しずつ。
今は赤ちゃんとの時間を大切にしつつ、できる範囲のスキンケアで肌を労ってあげてくださいね。そして時期が来たら、またレチノールで「攻めの美容」を楽しみましょう!
レチノール配合の化粧品を知りたい方は、コスメ開発専門家によるレチノールおすすめランキングが紹介されたコスメ部の記事が参考になります。



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